むし歯Cavities
ダラダラ食べ、歯磨き不足……再発を防止するためにむし歯の原因を知ろう
こんな症状や習慣はないでしょうか?
歯が痛い
歯がしみる
ダラダラおやつを摂る
テレビを見ながら歯磨きをしている
甘い物ばかり好む
食後すぐに歯磨きをしない
自分に合う歯磨き方法でない
おやつや食事の時に、時間を決めずにダラダラと食べる習慣はありませんか?特に甘い食べ物には「糖」が多く含まれており、むし歯菌のエサとなります。時間を決めて正しい歯磨きをしましょう。
痛みの少ない治療
むし歯の治療には、治療中の痛みを少なくするために麻酔を使用します。まず、歯茎の表面に「塗る麻酔」を行い感覚が鈍くなってから針の麻酔を行います。針は細く、電動の機器を使用しているため圧迫痛を最小限に抑えることが可能です。また、機器から音楽が流れるため緊張が和らぎリラックスして治療が受けられます。
むし歯の原因
むし歯は、「歯の質」「むし歯菌」「糖分」の悪条件が重なると発生します。
まず、「歯の質」が生まれつき弱い、薬の作用により脆いなどさまざまです。特に、生えたての乳歯などはまだ歯の質が未熟なので注意しましょう。次に、人により細菌の数が違いますが、「むし歯菌」が多いのも原因です。最後に、口の中に長くとどまるドーナツやケーキ、炭酸飲料などを好む方も注意が必要です。甘い食べ物には、「糖分」が多く含まれており、むし歯菌のエサとなるからです。
さらに、この条件に、ダラダラおやつを摂る、歯磨きをせずに食べかすを放置するなど「時間」がプラスされることで、むし歯が発生しやすくなります。
むし歯は早期発見が大切です
■むし歯の進行と治療法
むし歯は、あまり進行していない状態であれば、最小限の治療ですみます。進行が進むにつれて、歯を大きく削る治療や歯の神経を取り除く治療となり、患者さんの負担や時間もかかります。また、初期のむし歯であれば、「フッ素塗布」で治る可能性があるため早期発見が大切です。
むし歯の進行
むし歯の進行度は、C0?C4の段階にわけられます。それぞれの状態と治療法を解説します。
C0初期のむし歯
シーゼロではなく、シーオーと呼びます。初期のむし歯(要観察歯)で、歯の表面からカルシウムやリンが溶けだした状態で、穴はあいていません。見た目は白く濁っています。削らず、フッ素塗布により治る可能性があります。
C1エナメル質表面のむし歯
むし歯が歯の表面の「エナメル質」まで進行しており、小さな溝ができています。色は、灰色や茶色っぽい色をしており、痛みなどの自覚症状はほとんどありません。むし歯の部分を削り、プラスチックの樹脂を詰める(CR)治療を行います。
C2象牙質まで進行したむし歯
表面のエナメル質の内部にある「象牙質」と呼ばれる層までむし歯に感染した状態です。痛みがあり、冷たいものや甘いものがしみるようになります。むし歯の部分が黒くなり、気が付く方も多いです。治療では、むし歯部分を削ります。プラスチックの樹脂(CR)、部分的な詰め物(インレー)、被せ物(クラウン)などむし歯の大きさにより変わります。
C3神経まで進行したむし歯
歯の神経までむし歯に感染した状態です。痛みは強く、冷たいものだけでなく温かいものもしみます。口臭も強くなり、歯ぐきから膿の袋が確認できることもあります。治療は、歯の神経を取り除く(感染根管治療)を行います。歯の冠(頭の部分)を大きく削るため、土台を立てて、被せ物( クラウン)をします。
C4ほとんど歯のない状態のむし歯
ひどい痛みと強い口臭がでます。見た目もむし歯と分かるほどで、歯の根っこが残っているかいないかというような状態です。むし歯が歯の根っこまで感染して、神経も機能していない状態になると痛みがなくなることもあります。治療は、抜歯、もしくは神経を取り除く治療を行い、土台を立てて被せ物(クラウン)をします。
一度治療した歯は再発しやすい?
むし歯を治療したからといって、二度とむし歯にならないわけではありません。むしろ、削った歯は再発リスクが高まります。理由は、接着剤や被せ物、詰め物の劣化が原因です。他にも、被せ物が外れても放置している場合やむし歯の取り残し、歯磨きがうまくできていない「清掃不良」が考えられます。
初期むし歯は削らずに治せる!
定期検診で歯とお口の健康を守りましょう
むし歯の進行で紹介したC0(むし歯の初期段階)であれば、「フッ素塗布」を行うことでむし歯を治せるかもしれません。フッ素には、「再石灰化の促進」という働きがあります。歯の表面から溶けだしたカルシウムやリンなどのミネラルを補うのを促進してくれます。初期のむし歯は、ご自身では気が付くことが難しいため、定期検診に日頃から通うことで、早期発見・早期治療につなげましょう。歯を削らずにお口の健康を守るためにも定期検診に通うことをおすすめします。